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11月30日(火) 虫こぶ 植物の枝や葉の中に棲家を作り、棲みつく虫がいます。そして、 それらの虫たちが作った、こぶ状に盛り上がったものは「虫こぶ」 と呼ばれています。今日、湯湾岳で葉(タブノキ)の表面に盛り 上がった虫こぶ? と思われる不思議な突起物を見つけました。 ちょうど去年の今ごろも、同じ木で同じように見ていますので、 この木の葉にずっと棲み続けているのでしょう。それにしても不 思議な生き物もいるものですね。 11月23日(火) 「いざり」 奄美では、深夜に最も潮が引く冬の時期に海に出かけ、サザエや タコなどの海の幸を捕らえる「いざり」が各集落などで行われま す。私たちも最も潮が引くこの日、「いざり」に出かけました。 収穫は「スガリ」(タコ)2匹にサザエ(チョウセンサザエ)な どの貝類でした。 収穫もさることながら、海はいろいろな生き物に出会えるので、 観察するだけでも充分に楽しめます。下の丸いビー玉みたいなも 何だと思いますか? 何とこれが海藻類なのです。名前は「オオ バロニヤ」といい、球形の単細胞体です。海には、とても変わっ た生き物が多く、非常に興味をそそります。 球形単細胞体 オオバロニヤ 眠るノコギリハギ 11月20日(土) アマミノクロウサギの糞 絶滅が心配されている奄美の動物に、アマミノクロウサギ(特別 天然記念物)がいます。生息数減少の原因の一つに、生息環境の 悪化と共に、移入種・マングースの影響があります。 名瀬市の金作原には、マングースの生息が知られていて、アマミ ノクロウサギもほとんど棲みつかなくなってしまいました。とこ ろが今日、数年ぶりに金作原の森の中でアマミノクロウサギの糞 を見つけました。もちろん、今の金作原の状況では、そのまま棲 みつくことはないと思いますが、早く本来の金作原の豊かさを取 り戻して、アマミノクロウサギの棲める森にしたいものです。 金作原の森の中にあったアマミノクロウサギの糞。 11月17日(水) ユワンツチトリモチ 奄美でも湯湾岳によく見られるユワンツチトリモチが、地上に顔 を見せ始めました。赤く美しいその色は、まさにイチゴを思い出 させます。いかにもおいしそうですが、ちょっとかじってみたと ころ、なんともしぶくて食べられるシロモノではありません。 通常は12月頃になってから見られるのですが、近年の異常気味の 天気のせいでしょうか、早くもお目見えです。 林床から顔を出したユワンツチトリモチ 11月14日(日) ムベ 私たちの小さい頃は今のように物質的な豊さはなく、山へよく木 の実などを取りに行ったものです。ギマ(ギーマ)やヤマブドウ、 ウシフグリ(サネカズラ)、シイの実などです。 今日は、笠利(かさり)の森で、ウム(ムベ)の熟している実を 見つけました。子どもの頃、山で探したもっとも美味しい木の実 です。このウムを見つけると、我先にと駆け出して取り合いになっ たものです。 今は、こうした木の実を食べる子どももなく飽食の時代ですが、 同時に木の実を探して野山を歩き回った、自然とのふれあいも失 われてしまいました。 紫色に熟したウム(ムベ)。今は鳥だけの食べ物に・・・・? 11月09日(火) ヘツカリンドウ 私の大好き花の一つにヘツカリンドウがある。この花は、花弁に 緑色の丸模様が付いていて、何とも可憐な花である。この時期は ちょうどこのヘツカリンドウが花を咲かせ始めている。山歩きの 楽しみに、こうした美しい花との出会いは大きな喜びである。 緑色の斑点が美しいヘツカリンドウの花。 11月06日(土) 事故死のアオバズク まだ薄暗い早朝、住用村の国道を車で走っていたら、何やら鳥ら しき物体がアスファルトの上にあったので、あわてて引き返した。 見るも無残なアオバズクの轢死骸であった。昨年も近くの国道上 でアオバズクの轢死骸を見たことがある。 たいていの場合、こうした現場に出合うのは長い直線道路である。 つまり、車がかなりのスピードを出していて、道路を横断してい る小動物や周辺を飛び交う野鳥たちが避けきれずに、犠牲となっ ている現実がある。奄美には夜間も活動している貴重な生き物が いることを念頭に起き、夜間は特にスピードはひかえめにしてほ しいものである。 車に轢かれたアオバズク。夜間は特にスピードをひかえめに! 11月04日(木) ノビタキ 奄美大島で唯一まとまった水田が広がる龍郷(たつごう)町秋名 (あきな)ですが、最近は農家の方の高齢化が進み、あとをつぐ 若者も少なく、休耕田が増えてきています。これらの休耕田や草 地に、今年もノビタキがやって来ました。 ノビタキは奄美では冬鳥ですので、渡ってきたときは冬羽をまと い越冬するのですが、春先の渡りの季節には、稀に夏羽の個体も 見ることがあります。渡来数も少ないので、見はじめのこの時期 は、ベテランウォッチャーでもすぐには種名の判断がつかず、一 瞬、すごい迷鳥ではないかと勘違いすることもあります。
色彩に個体差もあるノビタキ。休耕田にはススキも出始めた。
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