'00 9 September .
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9月28日(木) おお!アオタテハモドキ! 蝶の中でも、私が見たものでは最もきれいな1種になるアオタテハ モドキに偶然にも遭遇しました。それも、♂のきれいな個体です。 アオタテハモドキは、通常南西諸島の石垣島や西表島などの八重山 諸島に分布します。ときどき沖縄本島でも観察されているらしいの ですが、奄美で見られるのはかなり珍しいことです。わたしは、以 前石垣島に行った時、初めて見てその美しさに感動したものです。 奄美では数年目に1度みたきりで、今回が2度目です。 奄美では、以前は全くと言っていいいほど見られなかったツマムラ サキマダラがかなり普通に見られるようになり、最近では繁殖も確 認されて、奄美に定着しつつあるようです。アオタテハモドキも南 方系の蝶ですが、地球温暖化の影響もあってでしょうか、奄美でも どんどん見られるようになるのかも知れません。それにしても美し い蝶です。 奄美では珍しいアオタテハモドキ 9月19日(火)ヤブツバキの実を食べたのは誰? 森の中には、不思議な出来事が多くあります。この時期頃から、ヤ ブツバキが実を付けはじめますが、よくかじられたまま林床に落ち ている実を見かけます。以前から、ずっと疑問に思っていたのは、 このヤブツバキの実を食べているのは、一体何物であるのかという ことです。かじり口が鋭利な歯でかじられていることから、アマミ ノクロウサギやネズミ類、はたまた移入種・マングースの仕業か? 分かりませんでした。 ところが、この日にかじられているヤブツバキの周りをよく見てみ ると、幸か不幸か糞が落ちていました。糞の形状や大きさから、こ れはネズミ類であることが分かります。ネズミ類といえば、おそら くは、クマネズミかトゲネズミでしょう。やっと、正体がわかって 気持ちも晴れ晴れ、気分のいい日となりました。 半分かじられたヤブツバキの実と落ちていた糞。 9月16日(土) 森のキノコたち 先月あたりから、森の中にキノコをよく見かけるようになりました。 8月に見られたシロオニタケやガクタケのような大きなキノコから、 オチバタケなどの仲間や冬虫夏草のような小さいキノコまで、様々 です。キノコは、動物でも植物でもなく、もうひとうの「菌界」と いう大きなな分類群に属します。森の中で様々な生物の死骸や有機 物を分解して、土にかえしていく森林生態系の非常に重要な役割を もなっているというわけです。 森のなかでいろいろなキノコに出会うのも、大きな楽しみのひとつ なのですが、種類が多くてなかなか種名が特定出来ないのが残念で す。特に南西諸島のキノコ類を調べた図鑑などがあればいいのです が。(下の写真の種名をご存知の方は、いらっしゃいませんか? ) ヌメリガサ科のキノコ? イッポンシメジ科? 9月9日(土) ナンバンギセル ここのところ台風が連続的に発生し、なかなか天気に恵まれません。 それでも秋の気配は確実に忍び寄っていて、奄美の朝夕も大分過ご しやすくなってきました。野山でも秋の花々が咲き出しています。 秋の花のひとつにナンバンギセルがあります。この花、とても不思 議な形をしていますが、この形が「キセル」に似ているところから ナンバンギセルとの名が付いたようです。キセルといっても、この 頃の若い方々はピンと来ないかもしれません。昔は、「キザミタバ コ」というのがあって、その細かく刻まれたタバコをキセルの先に 詰めて、吸っていたのものです。といっても、大分前(2、30年) の話しで、最近はキセルで煙草を吸っていいるお年寄りの方もすっ かり見かけなくなってしまいました。 キセルの形をした秋の花・ナンバンギセル 9月1日(金) 困った虫屋さん 笠利町の林道で、虫捕獲用のトラップが取り付けられ、そのまま放 置されています。この場所は、私が野鳥センサスのフィールドで、 時々野鳥調査をしている場所ですが、約1ヶ月前にこのトラップが ざっと数えただけでも100個以上取り付けられていました。いつ になったら片付けてくれるのかと思って見ているのですが、一向に 後始末をする様子はありません。 トラップはナイロン製ですので腐ることはなく、いつまでも目立ち 森の景観も台無しです。この虫屋さんは、他人の迷惑を考えない身 勝手な方なのでしょう。奄美に虫捕りに来て自分の目的だけ果たせ ば、奄美の自然はどうなっても関係ないとでも思っているのでしょ うか? 残念なことです。これでは、奄美の住民の虫捕獲者への風 当たりも強くならざるをえないでしょうし、まじめに昆虫の研究を されている方々にとっても迷惑な話しです。このトラップを取り付 けた方が、もしこのページを見られたなら、ぜひ自分のトラップを 片付けに来てほしいものです。 林道脇の木に取り付けられ、放置された捕虫トラップ
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