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ウサギ目ウサギ科
アマミノクロウサギ特別天然記念物 絶滅危惧TB類(EN)
  現在、奄美大島と徳之島にだけ生息していて、国の特別天然記念物に指定されています。全身が黒褐色の毛で覆われていますが、腹はやや淡い灰褐色で、耳が短く、足も短いが強靭な爪をもっています。夜行性で木の根や樹皮、シイの実、草の葉などを食べ、天然広葉樹林を拠点としつつ、二次林やススキ原などにも生息しています。岩穴を利用したり、斜面などに約1mほどの巣穴を掘って、春と秋に1〜2頭の仔を産むものと思われます。最近の調査では個体数が約3,300頭と推定され、森林の伐採や林道建設、移入種・マングースなどの影響によって、絶滅が心配されています。
ネズミ目ネズミ科
ケナガネズミ   天然記念物 絶滅危惧TB類(EN)
 奄美大島や徳之島、沖縄本島にのみ生息が確認されている貴重種で、国の天然記念物に指定されています。全身が約3cm弱の毛で覆われ、名前のとおり背中に5〜6cmほどの長い剛毛がまばらに生え、日本に生息しているネズミ類では最大です。尾は基部が黒褐色をしていますが、先端部が目立つ白色をしていますので、尾を見るとすぐにケナガネズミであることが分かります。主に天然広葉樹林内の樹上で生活し、時として地上を歩くこともあります。シイの実や樹木の種子などを食べていますが、詳しい生態については不明です。

    
ネズミ目ネズミ科
アマミトゲネズミ  天然記念物 絶滅危惧TB類(EN)
 トゲネズミは奄美大島や徳之島、沖縄本島で生息していますが、これら3つの島にすむ個体間には染色体数の違いあり、別種である可能性も指摘されています。背面は黒褐色に黄褐色が混じり、お腹は灰白色をしています。通常の体毛のほかに約2cmほどのトゲ状の毛(針状毛)が生えています。広葉樹林周辺の草やシダ類などの密生しているところなどで生息し、夜間にシイの実やアリなどの節足動物などを探して食べていますが、詳しい生態などについては不明です。国の天然記念物に指定されています。
ワタセジネズミ モグラ目トガリネズミ科
ワタセジネズミ  準絶滅危惧(NT)
 オナガジネズミの亜種ワタセジネズミが奄美大島、徳之島、沖永良部島、与論島、伊江島、沖縄本島などに生息しています。背面は黒っぽい灰褐色で、腹面が淡い灰褐色している頭胴長5.7〜7.6cmの小型のネズミで、尾が頭胴長の約7割の長さがあります。低木林や草地、藪などに生息していて、昆虫類やクモ類などを食べているものと思われます。
オリイジネズミ モグラ目トガリネズミ科
オリイジネズミ  絶滅危惧TB類(EN)
奄美大島や徳之島でごく稀に確認されているだけの貴重種です。本土のジネズミより少し大型で、背面の毛が長めで手や爪が大きく、生態的にはジネズミに似ているものと思われますが、個体数が極めて少なく詳しいことは分かっていません。
ジャコウネズミ モグラ目トガリネズミ科
ジャコウネズミ
 亜種リュウキュジャコウネズミが南西諸島と長崎県の出島・五島列島、鹿児島などに生息しています。トガリネズミ科では大型で,尾の基部か太く、尾全体にまばらな長い毛が生えています。全身が灰渇色で、腹面はやや淡い色をしています。昆虫類などを食べ、草地や藪、人家の床下などでも見られることがあります。
コキクガシラコウモリ コウモリ目キクガシラコウモリ科
コキクガシラコウモリ
 北海道から奄美諸島まで生息していますが、北からみな見に行くほど小型化するという傾向がみられ、奄美諸島産を亜種オリイコキクガシラコウモリとする考えもあります。昼間の明るいうちは、洞窟の中で集団で過ごし、日没後に飛び出して小さな飛翔昆虫などを捕らえて食べます。そして日の出前の薄暗いうちに再び洞窟の中に戻ります。なお、冬眠することが知られています。
リュウキュウユビナガコウモリ
コウモリ目ヒナコウモリ科
リュウキュウユビナガコウモリ 絶滅危惧TB類(EN)
 奄美大島以南の南西諸島に生息しています。全身こげ茶色の体毛に、狭くて長い翼をもっていて、昼間は集団で洞窟などに隠れていますが、詳しい生態などについては詳しく分かっていません。なお、かつては本州などにも生息していたものと推定されています。
アブラコウモリ コウモリ目ヒナコウモリ科
アブラコウモリ
 北海道を除いて、本州から四国、九州、南西諸島まで生息しています。昼間は主に家屋に集団をつくって休息し,日没後に飛び立って飛翔昆虫などを捕らえて食べます。日の出前には再び家屋の隠れ家に帰ってくるため、私たちが最も目にしやすいコウモリです。もちろん,森林部にはほとんど生息していません。
リュウキュウイノシシ ウシ目イノシシ科
リュウキュウイノシシ 絶滅の恐れのある地域個体群(Lp)
 本州,四国,九州などに生息している亜種ニホンイノシシと違い,南西諸島には亜種リュウキュウイノシシが生息しています。奄美に生息しているリュウキュウイノシシは、本土産に比べ、少し小さく出産数も少なめです。主に広葉樹林内に生息していますが、農耕地や水田付近にやってくることもあります。群れで生活することが多く、雑食性でシイの実などの植物の種子類や根茎、昆虫類や小動物などを食べています。なお、徳之島のリュウキュウイノシシは、絶滅の恐れのある地域個体群(Lp)に指定されています。

※人為による移入種(クマネズミ、マングースなど)は、除きました。

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