ANaC(アナック:奄美ネイチャーセンター)は,自然観察経験や調査研究に基づき、奄美の自然に充分配慮しながら奄美の自然のすばらしさや感動を多くの人々に伝え、地域の活性化に役立つエコツアーを追求していきます。
やっと天気に恵まれて、請島・ウォーキング観察会を実施することが出来ました。午前8時過ぎ古仁屋(こにや)「海の駅」前から、チャーター船で出発(写真1枚目)、約1時間後の午前9時過ぎ、請島・池地(いけじ)港に到着しました(写真2枚目)。さっそく準備運動などを済ませ、池地集落へ(写真3枚目)。集落ではヤギがお出迎え(写真4枚目)、池地集落の方々は小学校の運動会だそうです。上空を観ると、この時期に観られる約20羽のサシバがグルグル回りながら、上空を南下していきました(写真5枚目)。人家の垣根には、オキナワツゲ(写真6枚目)の花なども咲いていました。
池地集落を過ぎて、海岸沿いの計良治(けらじ)林道へ向かいました(写真1枚目)。入口周辺には、ツルモウリンカの花(写真2枚目)やヒメヤブランの花(写真3枚目)などが咲いています。林道を上って行くと、向かいに加計呂麻島や丹手島などを眺めることが出来ます(写真4枚目)。周辺にはリュウキュウマメガキの実(写真5枚目)やカラスキバサンキライの実(写真6枚目)なども付いています。
やがて計良治崎へ到着、西側へ少し急な坂道を下ってきます(写真1枚目)。ガラスヒバ(写真2枚目)やリュウキュウアサギマダラ(写真3枚目)なども姿を見せてくれました。正午前、ついに計良治浜へ到着しました(写真4枚目)。
計良治浜ではお昼の弁当もそこそこに、みなさん思い思いに周辺を散策(写真1枚目)、浜の向かいには与路島や無人島のハンミャ島、夕離、須子茂離などを観ることが出来ます。約1時間後に集まった際には、多くの美しいタカラガイを拾った人が多かったようです(写真2枚目)。写真3枚目の左上からタルダカラ、その右ホシキヌタ、手前ハチジョウダカラです。帰り道、行くときには蕾のままだったカジノハラセンソウの美しい花が咲いていました(写真4枚目)。
ヒカゲヘゴで採餌 オーストンオオアカゲラ
2018-10-29 18:19:07 | 鳥類
早朝は放射冷却もあって、気温13度まで下がりましたが、日が射し始めると次第に気温が上昇、昼頃には24度になりました。ガイドで金作原に行きました。ヒカゲヘゴの幹に止まって、何やら突いているオーストンオオアカゲラ(写真2枚目)を確認、じっくりと観ることが出来ました。この時期としては、あまり鳴かないため姿を見づらいアカヒゲ(♀)も、地上付近で餌探ししていました(写真3枚目)。意外に苦戦したのかルリカケス、他の場所でも何回か遭遇したのですが、すぐに森の中に逃げ込んで、なかなかじっくりと観るわけにはいきませんでした。最後に寄ったマングローブ(写真4枚目)の近くで、ドングリの貯食行動をしている姿をやっと観ることが出来ました。なお、潮の引いたマングローブの湿地では、ミナミコメツキガニの群れも近くにいました(写真5枚目)。
台風の影響で足止め アカハラダカ
朝から曇り空、南にある台風24号の影響で、時折風も強く吹くようになってきました。ガイドで長雲周辺を回りました。奄美自然観察の森では、ルリカケス(写真2枚目)やオットンガエル(写真3目)などを観ました。往復の途中、枯れたリュウキュウマツの枝に止まってじっとしているアカハラダカ(写真4目)を2回観ました。朝鮮半島辺りから奄美まで南下してきたものの、台風の影響で足止めされているようです。しばらく奄美で休養して、しっかりと体力をつけて、また南へと旅立つことでしょう。無事な渡りを願っています。
奄美群島に属する東シナ海の最大の無人島・枝手久島(面積5,81㎢)、かつて昭和時代に二人の夫婦が住んでいたこともあったのですが、現在は無人島となっています。宇検村宇検漁港から瀬渡し船に乗って、枝手久島に上陸しました(写真2枚目)。島に上陸して海岸線を歩き始めると、波打ち際を悠々と泳いでいったのは大きなウツボ(写真3枚目)でした。しばらく歩いてい行くと、マルバニッケイ(写真5枚目)が美しい花を咲かせていました。そして海岸近くではよく目にするキダチハマグルマ(写真6枚目)ですが、いつも見るものよりは葉も花も大きく、変種・オオキダチハマグルマの可能性もあります。浜でじっとしていたのは、コアシダカグモ(写真7枚目)だと思われますが、色合いが結構違うようです。ちょっと動いたりしていて、まだ生きているようでした。
ふかふかに柔らかい砂地を歩いて行くと、さまさまな植物に出会いました。花が咲き始めていたオキナワキョウチクトウ(写真2枚目)や、まだ花が開いていなかったシマセンブリ(写真4枚目)などのほかに、小さな沢があった湿地では、マングローブなどで見られるヒトモトススキ(写真4枚目)の群落などもみられました。海岸線に沿ってたくさんのアダンの実がなっていたのですが、一か所ではオレンジ色に熟して実の一部がぽろぽろに落ち始めていたので、子どもの頃を思い出して食べて観ると、結構甘い味がしました。出発地点から約2kmほど行ったところに「いひゃどり浜」と呼ばれているところがあり、そこでお弁当を開き、少し休憩した後に引き返して帰ってきました。梅雨に入っていて天候が心配されましたが、途中ちょっとだけ小雨が降っただけで、無人島の海岸線ウォーキングを楽しむことが出来ました。
今日も朝から晴れました。ガイドで関東方面からのお客さんと、あちこち回りました。大熊漁港では、エリグロアジサシ2羽がいたのですが、それよりも珍しくクロサギの求愛給餌を観ました。私も慌てて写真を撮った時は、給餌が終わっていましたが(写真1枚目)。それから本茶峠では、サンコウチョウの鳴き声が聞こえてきたので、しばらく待っていると、幸運にもすぐ近くにやって来て姿を何度か見せてくれました(写真1枚目)。久しぶりに尾の長い立派なオスで、私もちょっと感激しました。長雲では、オットンガエル(写真4枚目)やバーバートカゲ(写真5枚目)などを観察し、最後に訪れた大勝の田んぼでは、セイタカシギ(写真6枚目)が4羽来ていました。
久しぶりに朝から晴れた青空のもと、有良林道ウォーキング観察会を行いました。午前9時過ぎ、有良林道入口付近から出発。しばらく行くと、西側に広く自衛隊駐屯地の造成工事が行われていました。林道脇には、伐倒駆除した松やイタジイの倒木に、クジラタケ(写真3枚目)やヒイロタケ(写真4枚目)などのキノコが生えていました。
花の咲いている植物はたくさん観られました。ごく一部ですが、ヒメハギ(写真2枚目)やクロバイの花(写真3枚目)、枝一面に咲いたアオモジの花(写真4枚目)、珍しくもまだ咲いていた秋の花・ヘツカリンドウ(写真5枚目)、早くも咲いていたルリハコベ(写真6枚目)など、多くの花々に出会いました。また、ヤンバルアワブキの若葉(写真7枚目)なども青空に映えて、とても美しく見えました。
初夏のような陽気にたくさんのチョウや野鳥なども観られました。一部ですが、イシガケチョウ(写真2枚目)やリュウキュウミスジ(写真3枚目)、カラスアゲハ、アオスジアゲハなど、野鳥ではルリカケス(写真4枚目)やサシバ(写真5枚目)、ヤマガラ、オーストンオオアカゲラなども観られました。
出発から約6km歩いた有良集落の近くの梵論瀬崎(ぼろせざき)灯台に向かいました(写真1枚目)。灯台の傍から西側を見渡すと、遠くは曽津高崎(そっこうざき)や湯湾岳などが見えます(写真2枚目)。また東側には、有良集落周辺の美しい海や海岸線一帯が展望できました(写真3枚目)。
天気に恵まれ、「大棚ウォーキング観察会」を行いました。大和村大棚(おおだな)漁港から出発し、最初は大棚集落の中を歩きました。集落周辺には、マサキの実(写真2枚目)、トキワハゼ(写真3枚目)、モチノキの花(写真4枚目)など、いろいろな植物が観られました。
集落を山の方へ歩いて行くと、やがて大棚農道へと続いて行きました。農道を登って行くと、ヤブツバキの花(写真2枚目)やリュウキュウウマノスズクサなどの花がみられ、途中から大棚集落全体が展望(写真3枚目)でき、遠くには東シナ海も美しく見えました。ハドノキは白い実(写真5枚目)になっていました。
大棚農道を上りながらさらに奥へと歩いて行くとスモモ畑もみられ、スモモには白い花が咲いていました(写真1枚目)。資格で農作業していた方(写真2枚目)によると、スモモは15年も経つと実らなくなってくるが、タンカンは20年でも大丈夫とのことでした。この辺は日当たりがいいのか、リュウキュウコスミレがたくさんの花を付けていました(写真3枚目)。またタブノキの若葉(写真4枚目)やアマミアラカシの若葉(写真5枚目)なども観られました。道端には早くもキランソウの花(写真6枚目)やナンバンキブシの花(写真7枚目)なども観られました。天気にも恵まれ、暖かい春の感じられるウォーキング観察会となり、楽しく歩けました。
久しぶりに天気に恵まれ、根瀬部(ねせぶ)林道ウォ-キング観察会を行いました。最初に知名瀬(ちなぜ)港の駐車場に集まり、車に乗り合わせて根瀬部林道に向かい、散策を開始しました。しばらく行くと、林道脇に1つのムサシアブミに花と実が付いていました(写真2枚目、赤いのが実)。枯れたヒカゲヘゴの葉には、奄美固有のカタツムリ・アマミヤマタカマイマイ(写真3枚目)がみられました。上を見上げると、リュウキュウテイカカズラの実が割れて、白い穂をつけた種子が飛び散っていました(写真4枚目)。また黄色く色づいた葉が落葉していたのは、ヤエヤマネコノチチ(写真5枚目)でした
早くも花芽をだしていたタブノキ(写真1枚目)が低いところにあり、じっくり観察できました。近くにあった水をためる囲いには、アマミアオガエルの泡状の白い卵(写真2枚目)がみられます。垂れ下がっていた枝先にサザンカの実がついていま
した(写真3枚目)。サザンカはたくさんの白い花が咲いているものもみられました。道端のリュウキュウマツの倒木に絡みついていたきれいな実は、リュウキュウツルウメモドキ(写真4目)です。やがて山道に入り進んでいくと、地上からモコモコと顔尾を出していた珍しい植物・キイレツチトリモチ(写真6目)のかわいらしい姿を観ることができました。
明けまして おめでとうございます
本年も よろしくお願い致します
毎年恒例の奄美野鳥の会主催の「初日の出探鳥会」を、渡り鳥の飛来地・大瀬海岸で行いました。昨年もそうでしたが、今年も天気に恵まれ午前7時30分頃、向かいの喜界島の左端の雲の上から、美しい初日をみることが出来ました。ハシビロガモやヒドリガモ、オオバンなどが多く観られ、そのなかで珍しく1羽のハイイロガン(写真2,3枚目)がいるのを参加者が発見、一同注目しました。この大瀬海岸にハイイロガンが訪れたのは、私が知る限り初めてで、私個人としても22年目して2回目の確認でした(2005年10月確認のガンsp除く)。また一応探鳥会が終了した後、後片付けをしていたら残っていた一人の方がトビ(写真5枚目)がいるのを見つけてくれました。トビは奄美ではなかなか見られず、先月12日に私としては10年ぶりにここで確認した個体だと思われます。今年は正月から珍しい野鳥を観ることが出来、幸先のいい2018年のスタートとなりました。
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