ウォーキング観察会2016 |
ANaC(アナック:奄美ネイチャーセンター)は,自然観察経験や調査研究に基づき、奄美の自然に充分配慮しながら奄美の自然のすばらしさや感動を多くの人々に伝え、地域の活性化に役立つエコツアーを追求していきます。 |
ウォーキング観察会 |
11/20(日)徳之島三京林道ウォーキング観察会 終了 |
日時:11月20にち(日) 午前5時~ 要予約 集合:午前5時 名瀬港待合所 参加対象:双福約5kmの林道を歩ける方 参加費:一人500円(保険代・飼料代など) ※弁当、飲み物は持参。悪天候の場合は中止。 お問合せ:奄美ネイチャーセンター TEL:0997-57-7592 |
早朝5時名瀬港に集まり、定期船で徳之島亀徳港へ向かいました。9時15分亀徳港に着くと、待ち構えていたかのように大雨が降り続きました。もちろん、みなさん雨に備えは十分、レンタカーに乗り合わせて三京(みきょう)林道へと向かいました。10時30分雨が降るなか、傘をさしてゆっくりと歩き始めました。林道脇には雨に濡れた様々な植物がみられます。まだはじけていなかったツルウメモドキの実(写真2枚目)、リュウキュウハナイカダの花が早くも咲き始めていました(写真3枚目)。 しばらく歩いてい行くと、飛び出したのはアマミハナサキガエル(写真2枚目)で、おなかも大きく卵をも持った個体と思われます。そして正午には約2.5km奥の終点に到着。そばを流れている秋利神川(あきりがみがわ)の淀んだところには、オキナワオオミズスマシ(写真3枚目)がたくさんいました。オキナワオオミズスマシは、奄美大島には生息が確認されていない珍しいミズスマシです。 三京林道のウォーキングを終えて、地元の方のご厚意で公民館を開放していただき、お昼をいただきました。その後、三京岳国有林へ移動し、オキナワウラジロガシの大木や大きな板根などを観ました。参加者の一人が、近くにいたイボイモリ(写真2枚目)を見つけました。初めて観る参加者もいて、雨模様だったからこそ観ることができたイボイモリに感激していました。 朝は曇空でしたが次第に青空へと変わり、すがすがしい天気のもと、15kmと少し長めの林道を歩いて、足腰を鍛えつつ自然観察を行う「ロングトレイルウォーク大名林道周辺15km」を行いました。大和村の奄美野生生物保護センターの駐車場に集まりましたが、その駐車場に車に轢かれたのか、ハラビロカマキリの死骸がありました(写真2枚目)。その死骸上にこのカマキリに寄生している線虫・ハリガネムシも一緒に死んでいました。約20cm近くもあり、こんな大きなものがこのカマキリのおなかに入っていたとは、ちょっと驚きです。大和小中学校隣から大名(だいみょう)林道へと続く未舗装の林道から歩き始めました。林道には、結構たくさんのおいしそうなムベをみました(写真4枚目)。他にも、枯れたリュウキュウマツの倒木に巻き付いて、枯れ始めていたツルイメモドキ(写真5枚目)、桃色のきれいな花・オオバボンテンカ(写真6枚目)、白いレース状の花・リュウキュウルリミノキ(写真7枚目)などが咲いていました。 お昼近くになり、大名林道に入ったところで正午となり、お弁当となりました。小休止をはさんで再び名瀬側へ歩きました。天気がいいせいか、クモもたくさんいました。リュウキュウヒメジャノメを目の前で捕えたコガネグモ(写真1枚目)、アオスジアゲハを捕えたジョロウグモ(写真2枚目)など。それから面白かったのは、湿った土の上に残されたアマミヤマシギの採餌跡(くちばしを土の中に突っ込んだ跡)や足跡(写真3枚目)なども見られました。大名林道から津名久林道を下る頃には、咲き始めたヤマヒヨドリバナに来ていたリュウキュウアサギマダラ(写真4枚目)や、長旅して南下してきたと思われるアサギマダラ(写真5枚目)などの姿も見られました。津名久林道を集落近くまで下りると、県道を奄美野生生物保護センター駐車場まで戻り(写真6枚目)、午後4時過ぎ終了となりました。無事15kmを散策された参加者の皆さん、お疲れさまでした。 台風16号の影響が心配されましたが、朝からいい天気が続き「三太郎峠旧国道ウォーキング観察会」を行ないました。三太郎峠から旧国道を東仲間側にゆっくりと歩いて行きます。しばらくすると、林道脇にルリカケスの羽が散乱していました(写真2枚目)。捕食された原因は不明。そして苔の生えた法面には、アオカナヘビ(写真3枚目)やバーバートカゲ(写真4枚目)などが現われました。 道端に久しぶりによく目立つピンクの花・ゲンノショウコ(写真2枚目)を見つけました。そして牛の角のようなサカキカズラの実(写真3枚目)なども見られました。少し高いところで下向きに咲いていたのは、蔓植物のビナンカズラ(写真5枚目)の花でした。 旧国道を半分より少し降りたあたりで、崖の上からこちらをうかがっているノヤギ(写真2枚目)を見つけました。以前からこの三太郎峠一帯ではノヤギの目撃情報がありましたが、まだいることが判りました。そして終点近くのモダマの群生地で、すでにモダマが実を付けている(写真4枚目)のを確認。下見の時はあまり気を付けて観なかっただけに、とてもうれしい発見でした。 長雲の奄美自然観察の森で、奄美野鳥の会主催による「サマーナイトウォッチング」行われました。各自懐中電灯などを持参して歩き始めると、土手の穴からサソリモドキ(写真2枚目)が、数匹現われました。またしばらく行くと、珍しくヒャン(写真3枚目)が現われ、一同熱心に観察。その美しい姿に見入っていました。また夜ならではのオオゲシ(写真4枚目)も出ていました。 時折リュウキュウコノハズクの鳴き声も聞こえる林道を歩いて行くと、キイロスジボタル(写真2枚目)やスジブトヒラタクワガタ(写真3枚目)などもいました。また地面を歩いているオオゾウムシ(写真5枚目)にも会いました。道端には、じっと休んでいるアマミオアガエル(写真6枚目)の姿もありました。 5年前の今日 10年前の今日 毎年実施しているキャンプを兼ねた海鳥調査を行いました。昨日(7/30)、午後2時に瀬戸内町古仁屋港から「フェリーかけろま」で出発。加計呂麻島の瀬相から伊子茂へ移動、伊子茂港からチャーター船で、無人島・ハンミャ島へ向かいました。午後3時半、ハンミャ島へ到着したものの、海が少し荒れていて、島の南西側の岩場に着いたため、暑いなか荷物を運ぶのが結構大変でした。日暮れまで時間があったため、テント設営後、海で泳いだり夕食や調査の準備などをしました。 午後8時過ぎ、満天の星空のもとアナドリ(写真2,3枚目)やオオミズナギドリ(写真4,5枚目)の標識調査を行いました。 調査の一夜が明け、今日もすっきりと晴れています。早朝は島の北東側の丘に登るのが毎年のことです。一昨年、昨年とほぼ同じ時間にヤギ2頭を確認してきたのですが、今回はヤギの姿が見当たりません。通った後のヤギ道も見当たらず、新しい糞もほとんどありませんので、もしかしたらいなくなったのかもしれません。また近くの岩場の突端でエリグロアジサシ2羽が飛び回り、ヒナに与えるためでしょう、餌をくわえたまま、威嚇してきました。ここで繁殖しているものと思われます(写真2枚目)。毎年確認している、ホウライカガミやキバナイソマス(ウコンイソマツ)のはななども健在です。海に潜ってみたら、ウミガメが泳いでいました(写真5枚目)。無事調査を終え、お昼の12時前にハンミャ島を離れました。 5年前の今日 10年前の今日 梅雨で天気が心配されましたが、ほとんど雨には降られずに「小湊イショビラ・ウォーキング観察会」を行うことができました。小湊集落から林道を通って小湊イショビラへ向かい(写真1枚目)、出発してすぐにリュウキュウエノキの葉にアカボシゴマダラの幼虫(写真2枚目)を見つけました。ゆっくりと散策しながら進んでいくと、リュウキュウテイカカズラの花(写真3枚目)、赤いユリズイセンの花(写真5枚目)などが見られました。また、実になっていたコンロンカ(写真4枚目)をよく観ると、丸い実から直接白いガク片が出ていて、ちょっと意外でした。 約1.5kmほど歩いた所から、イショビラ海岸へと降りて行きました。草の上に小さなクロイワニイニイ(写真1枚目)が止まっていて、後翅の透明部の幅も確認できました。また、ホルトノキの花(写真2枚目)、カンコノキ(写真3枚目)の花なを間近に観ることができ、イガグリのようなオオバギの実(写真4枚目)なども付いていました。美しく緑色に輝いていたのは、オオミドリサルハムシ(写真4枚目)でした。林道から約1.5kmでイショビラ海岸に到着(写真5枚目)、お昼となりました。しばらく海岸周辺で休憩後、元来た道を戻りました。 10年前の今日 特別企画で「ロングトレイルウォーク北大島」と称して、北大島の平地約20kmをゆっくり歩いて、景観や生き物などに触れながら、体力づくりにも役立てるというイベントを行いました。距離が長いだけにたくさんのものを見たため、3回に分けてご紹介いたします。奄美空港近くに午前9時に集まって、サイクリングロード入口(写真1枚目)から出発しました。しばらく歩いて行くと散策路の周囲にはたくさんのギョクシンカ(写真2枚目)がたくさん咲いていて、さながら「ギョクシンカ通り」という様相を呈していました。また、珍しくモクマオウの花も結構咲いていました(写真3枚目)。 花以外にも、ガの幼虫やチョウなどもいろいろと観察できました。写真2枚目は、モモタマナの葉に止まっていたシオヤアブ。また、枯れ木にたくさんのキクラゲが付いていて、いかにもおいしそうだったので、少し頂かせてもらいました。 笠利町万屋(かさりちょう まんや)を出発して、宇宿(うしゅく)のサイクリングロード、そして野鳥の飛来地・大瀬海岸へ降りて海岸線を歩き、特に海が美しい土盛(ともり)海岸へ、キキョウラン(写真2枚目)などをみながら、さらにあやまる岬へと続きました。さすがに歩き続けるとおなかが減ってきます。あやまる岬では、かき氷をいただきました(写真3枚目)。 雨が心配された深山林道ウォーキング観察会でしたが、ほとんど降らず充分楽しめた観察会でした。まだギンリョウソウ(写真2枚目)が残っていました。また水たまりにはシリケンイモリがたくさんいたのですが、そばにはヒメハブ(写真3枚目)もいました。 深山川に沿った深山林道を奥に進んでいくと、大きなフトモモの木があり花が咲いていました(写真2枚目)。1週間ほど前に下見で来た時よりたくさん咲いていました。ほかにもサカモトサワガニや、下見の時もいたアマミトゲオトンボもいました。約2km進んだところでお昼を食べ、引き返してきました。雨が降らずに無事終了できてほっとしました。 5年前の今日 10年前の今日 心配された天気も良く晴れわたり、すがすがしい気持ちのいい滝行林道ウォーキング観察会となりました。林道入口からしばらく登っていくとマングローブ林の全域が展望できました(写真2枚目)。さらに行くと林道わきには、オキナワウラジロガシの群落(写真3枚目)がみられ、近くには地上に落ちたドングリから芽が伸びていました(写真4枚目)。 春ですね。林道周辺にはたくさんの花が見られました。写真1枚目は、若葉とともに早くも花が咲きだしたシマウリカエデです。さらには、林床でアマミトゲネズミの身体の一部(写真2枚目)があり、近くにはイヌかネコのものと思われる糞もありました。やがて2kmほど進んだ終点近くからは、住用の山間(やんま)集落の一部分も俯瞰できました(写真3枚目)。 終点に着くと、お昼の弁当です。いくつかの植物の若葉の試食しました。やはりタラノキの芽やアカメガシワの若葉がおいしいようです。 昨夜までまでかなり雨が降っていてちょっと心配でしたが、ほとんど雨は降ることもなく加計呂麻島古道ウォーキング観察会を行うことができました。午前8時10分に古仁屋(こにや)港をフェリー「かけろま」で出発し。8時30分に生間(いけんま)港に着いたら、さっそく生間側の古道出発口に出かけました(写真1枚目)。すぐに古道を歩き始め、自然散策を楽しみました。タブノキの葉の裏に並んだ不思議な形をしたもの(写真3枚目)は、タブノキハウラウスフシという虫こぶでした。コシダに止まっていたチョウは、タテハモドキ(写真4枚目)で、翅も全く真新しいとても美しいタテハモドキでした。 古道を、生間から勝能(かちゆき)方面へほぼ尾根沿いを進んで行くと、やがて少し開けと所に出てきます。そこから南側を展望すると、海を隔てて諸鈍(しょどん)の南側に突き出た半島を展望することができました(写真1枚目)。そして近くには、今頃ですが美しいヘツカリンドウ(写真2枚目)が咲いていました。さらに早咲きのボロボロノキ(写真3枚目)の花なども観ることができました。 古道のほぼ中ほどに4差路があって、その石柱には方角が示され「右勝能ニ至二二00米」と読め、別の面には「前諸数ニ至一五0米」と読め、実際の方角や距離とほぼ一致していました。やがて勝能に近づく(写真3枚目)ころに、マテバシイの木(写真2枚目)が数本あることが判りました。マテバシイは、請島にはたくさんありますが、加計呂麻島にもあるのか疑問に思っていたので、これでその存在がはっきりしました。 5年前の今日 10年前の今日 昔の人が多分利用していたであろう八津野(はつの)ナン川古道で、ウォーキング観察会を行いました。最初は急な上り坂の山道を尾根まで登っていきます。周辺を観察しながらしばらく歩いていくと、やがて雨が降り出してしまいました。山道脇にあったボウラン(写真3枚目)やカンゾウタケ(写真4枚目)など観たりしながら、雨の中を歩いて行きました。 やがて山頂近くのピークに山神様の石碑がありました。石碑に書いてある字は読みにくいのですが、裏には「三方役所古仁屋村」の字が読めました。昔はきっと古仁屋(こにや)に行く山道として利用されていたのでしょう。 あまり本降りの雨が続くので、安全を考えてこの石碑のところを引き返すことにしました。降りてくると、近くにあったビロードボタンヅルの花(写真2枚目)が、雨にしっとりと濡れていて美しかった。 5年前の今日 10年前の今日 明けまして おめでとうございます 今年も よろしくお願い致します 今年も毎年恒例の「初日の出探鳥会」を、野鳥の飛来地・大瀬海岸で行いました。家を出るときから星がたくさん輝いていて、天気に恵まれました。またあまり風もなく、穏やかな新年の幕開けとなりました。午前7時に大瀬海岸へ集合し、野鳥観察を始めていると、7時15分ごろ喜界島の山の上から初日が顔を出し始めました(写真1,2枚目)。これまでは初日の出は、大半が喜界島周辺にかかっている雲の上から出始めるのですが、喜界島の山の上から直接見え始めたのは、今回が最初ではないかと思います。その後、次第に太陽が明るさを増してきて、一面が朝焼けに輝くすばらしい初日の出となりました(写真3枚目)。野鳥はムナグロやコチドリ、アオアシシギなど18種が記録されました。そして探鳥会の後、昼過ぎごろは気温20度となり、暖かい穏やかな正月を迎えることができました。 5年前の今日 10年前の今日 |